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HQ-61 (ミサイル) : ミニ英和和英辞書
HQ-61 (ミサイル)[えいちきゅー61]
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〔語彙分解〕的な部分一致の検索結果は以下の通りです。

ミサイル : [みさいる]
 【名詞】 1. missile 2. (n) missile

HQ-61 (ミサイル) : ウィキペディア日本語版
HQ-61 (ミサイル)[えいちきゅー61]

HQ-61(紅旗-61)は、中国が開発した短距離地対空ミサイル/艦対空ミサイル。地対空型はHQ-61A、艦対空型はHQ-61B、改良版艦対空型はHQ-61Mと命名されており、また、HQ-61BはCSA-N-2というNATOコードネームを付与されている。
== 来歴 ==
1960年代中国人民解放軍陸軍は、ソ連製の有名なS-75 ドヴィナー(SA-2 ガイドライン)地対空ミサイル、あるいはその中国版であるHQ-1/HQ-2によって防空を行っていた。しかし、これらは高高度・長射程ではあったが、それと引き換えに、低高度・短射程での交戦能力に欠けており、いっぽう、対空砲ではその隙間を埋めるには射程も射高も不足であった。この問題に対処するための、短距離・低高度地対空ミサイルシステムとして開発されることとなったのが本ミサイルシステムである。当初はHQ-41(紅旗-41)の名称で呼ばれたが、1965年1月には現在のHQ-61(紅旗-61)という名称に改称された。
一方、当時の中国人民解放軍海軍は、対空兵器として旧式の艦砲機関砲しか有しておらず、その防空能力には重大な問題があった。これを解決するため、HQ-61を艦載化することが決定された。HQ-61の必要性については、既にS-75 ドヴィナー地対空ミサイルを有している陸軍よりも、艦対空ミサイルをまったく持たない海軍のほうがより切迫していると判断されたことから、艦載型の開発を優先することとなり、1967年には、開発の担当者は、北京の第25研究所から上海上海機電第二局に変更された。
コンセプト開発の結果、この当時開発が進められていたアメリカ個艦防空ミサイルであるシースパロー BPDMSにならって、直接的にはアメリカの中距離空対空ミサイルであるAIM-7 スパローをモデルとすることとなった。しかし、この当時、中国は地対空ミサイルの開発ノウハウをまったく有しておらず、HQ-61の開発は難航した。1966-67年ごろ、海南島付近で墜落したアメリカ海軍F-4B ファントムII戦闘機の残骸から、AIM-7 スパロー空対空ミサイルの現物を回収することに成功し、これから得られた資料は、開発に当たって重要な手掛かりとなった。当時の中国の電子技術の未熟から、開発への技術的な障壁はなおも高く、1970年ごろより実射試験に入ったが、たびたび試験を中断して大規模な改設計を行う必要があった。1976年12月には、初の海上での実射試験が実施されたが、この結果、なおも改善すべき点が多いことが確認された。さらに、1960年代後半から1970年代前半に中国全土を吹き荒れた文化大革命の影響で、開発は混乱した。
1970年代後半より、西側諸国からの技術導入が可能となったことによって、HQ-61の実用化に道が開けることとなった。1984年11月には標的機を目標とした射撃試験が、1986年11月-12月には艦載版の試験が実施され、いずれも成功裏に終わった。これらの成功を受けて、1988年11月、HQ-61艦載型は制式化され、HQ-61Bの名称が付与された。また、おそらく同年(一説にはその2年前)、地上型のHQ-61Aも制式化されたほか、のちに配備されたキャニスター式発射機を使用する艦載版改良型はHQ-61Mとも称される。ただし、同時期にフランス製のクロタルが導入されて、中国版のHQ-7として陸海に配備され、また、陸軍においてはロシア製の9K330 トール(SA-15 ガントレット)の導入も行われたことから、HQ-61の配備は限定的なものに終わった。とはいえ、特に海軍においては、初めて手にした艦対空ミサイルであるとともに、クロタルの登場までの間、艦隊の防空を支えたという点で、大きな意義を持つ。

抄文引用元・出典: フリー百科事典『 ウィキペディア(Wikipedia)
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